no.3
| 翌年の天皇賞・春、見に行ったよ。 |
| 勝つに越したことは無いけど、 |
| アル共の勝ちをフロック呼ばわりする人もいる中 |
| ステイヤー魂を振り絞って、低評価を覆すレースをしてくれて嬉しかった。 |
| 帰りの新幹線、車内の文字ニュースに |
| 「第127回天皇賞・春、7番人気ヒシミラクルが優勝、 |
| 2着は8番人気サンライズジェガー…」 |
| って流れるたびに、嬉しくて夢のようだった。 |
| もうちょっとゴール版が先にあったら差せてたな〜 |
| …って、今でもあのレースを思い出すと必ず言っちゃうよ。 |
| その後は大変だったよね。 |
| だけど、ジェガーのおうちの方達はいつも大事に使ってくれた。 |
| 無理なことはしなかった。 |
| 良くなれば出してくる…そう思ってずっと待った。 |
| 君も頑張った、厩舎の方達も頑張った、牧場の方達も見守ってた。 |
| 誰のせいでもなく、だからといって、「運命」と言う一言では片付けられないね…。 |
| でも、君はきっとやり遂げたんだよね。 |
| 昔ね、大事な人を亡くした時、ある人にこう言われたの。 |
| 「神様は実際、その人に良いと思われた時に天に召される。」と。 |
| 全部を『神様』が取り仕切ってるわけじゃないけど |
| 本人にも分からない“終わりの時”があるのかもしれない。 |
| だから、君はやり遂げたんだと信じたい。 |
| もしかしたら、私がいつも |
| ジェガーが引退したら種牡馬になれるかな… |
| 乗馬になってどこに居るか分からなくなるんじゃないかな… |
| って心配してたから、一番分かりやすい所に行っちゃったの?? |
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